祥月命日
今日は夫の祥月命日です。
こんなことを書くのは迷ったのですが、私の中のカミーノの根本でもあるので、綴るべきだ、と思いました。
今日で丸3年が経ちます。
とにかく辛くて辛くて激しく辛くてどれだけ涙を流し呆然としたかわからない一年目。
もう夫は還らないと頭ではなく身体(現実)的にも悟り、諦めと孤独に溺れるしか無かった二年目。
ギリギリで後を追うことはしないけれど、それでもこの世界から消えたいと考える自分をどうにも出来なかった。そんな時、カミーノ(フランス人の道)に出掛けました。
沢山の人と出会い、いろいろなことが起き、よく食べてよく飲んでよく歩いて。
いっぱい泣いたし、いっぱい笑った。笑うとかあり得なかったのに。
あの時、カミーノに出掛けていなかったら、今ごろどうしていたんでしょうね(笑)
そして三年目の今年。
ある程度落ち着いてきたかに見えているだろう外部からの対応と、実はそうではない自分の内部とのギャップに、実は結構、疲労しています。
今さら三年も経って、辛い、哀しい、やりきれない、とか言えないのです。
誰もがもう私は立ち直ったと思っている。
今も夜中にめそめそ泣いているとか思わない。
実際、外ではよく笑うしよく食べるしよく飲んでいます(笑)
でも、私の時間は三年前から止まっている。心はいまだあそこにある。
いや、昨年のカミーノが私の時間を少しは動かしたかもしれない。少なくとも前を向こう、とは思った。
分岐点がカミーノ。
だからまた、私は私の時間を動かしたい。少しでもいいから。前を向くだけじゃない、前に進めるように。
今年も夫と共にカミーノに出掛けます。
また夫の髪を一本バックパックにしのばせて、そしてカミーノラスト、スペイン最西端フィステーラの海に放ちたい。風は夫を連れ、海は夫を包み、夫は地球の一部になる。大袈裟に言うなら私にとって、地球が夫になる。
なんてね。自己満足でいいんです。そう思えばこの先も生きていけるから。
明日からはまた、日常に戻ります。